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最新動向
eTRONって?

■eTRONとは
eTRONを説明する前に、TRONについて簡単にご紹介します。
TRON(The Real-time Operating Nucleus)は1984年に東京大学の坂村健博士によって国産の基本ソフト(OS)として提案されたものです。TRONは、我々の生活や社会を取り巻くあらゆる機器等にマイクロコンピュータを組み込むにあたって、それらの機器をコンピュータネットワークによって接続し、協調して作動させ、そのことによって「どこでもコンピュータが利用できること」を目的に開発されました。現在TRONは、家電製品や携帯電話・カーナビ等にも組み込まれています。
eTRONはTRONが目指す社会を実現するための情報セキュリティ基盤で、128ビット長のIDを使用し、様々な暗号や認証技術を同じ枠組みで利用できるようにさせるもので、eTRONのeにはentity(実体)やeconomy(経済)の意があります。ICカードやICタグ、その他のコンピュータネットワークを利用する際には、組み込まれたeTRONチップが、情報ネットワークを誰もが安全に簡単に利用できるようにします。すなわちeTRONは、外部から侵入できない耐タンパ性をもっているため、誰もがコンピュータを利用する社会(ユビキタス社会)となった時に、セキュリティを保障する仕組みをつくるものなのです。

■eTRONが扱うものには
いろいろなコンピュータ機器や情報の管理といったものの他に電子マネーや電子チケット等の流通インフラにも利用できます。たとえば、チケット販売を扱うサイトにアクセスし、コンサートやスポーツ観戦等のチケットの申し込みをし、電子チケットをeTRONカードへダウンロードします。そして、当日行われるイベント会場でカードを読み取り、電子チケットを確認するといったことができます。
実際にeTRON/8カードは、2001年に兵庫県神戸市で行われた神戸未来体験博覧会の会場で入場券として利用され、来場者の興味に応じた情報提供や電子マネーカードとしても使用されました。

eTRONを利用した販売網
eTRONを利用した販売網

■eTRONが必要な社会とは
どこでもいつでもコンピュータが利用できる社会では、私たちが働く職場や自宅の環境も変化します。書類の管理やオフィスビル内の照明・空調・窓の開閉や清掃といったことすべてがコンピュータで管理、制御されます。帰宅時間にあわせて夕食を温めたり、照明をつけたりといったことも簡単にできます。マンガの中で描かれた世界がすぐ近くにきているのです。
しかし、コンピュータに制御された便利な社会は、個人の生活すべてが他人にのぞかれたり、ネットワークを通じて個人情報が流され、悪用されたりいたずらされたりする可能性もあります。個人情報の管理は自己責任だといっても、個人でセキュリティ管理をするには限界があります。今後はコンピュータの開発とともに、子供から老人まで誰もが安全に利用できるよう、セキュリティを強化することが必要となり、eTRONが重要な役割を担うことになります。